「……じゃなかった!わたしも理学部なので、仲良くしてくださいっ!ひなちゃん!」

もう1度差し出された右手。
今度はぎゅっと握った。

「はいっ!お願いします!高坂さん!」

「も〜!“高坂さん”じゃなくて、“華奈子”!そして、敬語じゃなくてタメ語ね!」

とてもフレンドリーな高坂さん。
なんか、トミーに似てるなぁ。

「うんっ!華奈子ちゃん!」

呼び捨ては、さすがに出来ないから、ちゃん付けで。


華奈子ちゃんの笑顔は、わたしの極度の人見知りの壁をあっという間に壊してくれた。