独りで迷子になりかけてたら、

「大丈夫?」

後ろから声がした。


振り返ると、まるで柴犬のような可愛らしい男の子がいた。

「……あ!もしかして、隣県の高校の佐野ひなちゃん!?」

な、な、な、なんでわたしの名前と高校を知ってるの!?!?!?

「えっ!あ!は、は、は、はい、そうでございますすすすす」

わたし何か悪いことしたっけ!?

中学でのトラウマがあり、極度な人見知りと固い壁を作ってしまうのが、未だに治ってない。

「そうでございますって笑。可愛い〜!」

そう言われて、頭をポンポンされた。
体がガチガチに固まって動けない。
……なにこの人……!?