ギュゥィィン…。


ギターのうねる様な音が鳴った。

それがどんどん大きくなり、周りは合わせて飛び跳ねていく。


私は、ピンスポで当てられた、KAZUを見つめて息を飲んだ。


『やっぱり…キレイな瞳…』


ジッとKAZUが紡ぎ出す音に身を任せて、私もリズムを取った。


揺れ動きながらも、彼への視線を逸らす事は出来ない。
それくらい、好き。



好き。



そう心の中で何度も呟いていると、まるでそれに呼応するかのように、KAZUが一瞬だけ顔を前へ向けた。



ばちん


その瞬間、瞳が合ったのは…間違いじゃない、はず。


だって、KAZUは証明するかのように、私のいる方へ来てくれて…ステージギリギリまで迫り出してから、どこか楽しそうに音を奏でてくれたから。