「リーナ、、、」

リーナは思わず父の元へと駆けつけた

「お父様、、、お父様、、、」
リーナは涙でいっぱいになり父の胸に顔を埋めた


それからリーナはシュバルツ国王と父から事の経緯を聞いた

6年前、国を追われた父フィリップは何とかして妻と娘を助け出したいと、、、途方に暮れていた

しかし敵はあまりにも大きく、なすすべもないフィリップは行くあてもなく彷徨っていた

ある日、1人の男性が倒れて居るのを見つけ、手当てをし男が目覚めるまで付ききりの看病をした
フィリップの的確な手当てと看病の甲斐あって、男性は目覚めた

そして驚く事に負傷し倒れていた人物は、このシュバルツ国王であったのだ

シュバルツ国王は妻とリエンダの病を治したく、自ら万能薬と言われるワイマールにしか咲かない薬草ネフェルを手に入れるため旅をしていたようだ。しかし、道中盗賊に襲われ負傷し倒れていた

フィリップは国を追われる際、フィリップ一家が囚われたことを聞きつけ、善良な医師フィリップを慕っていた村人たちが心配し、駆けつけ、国を追われる事になったフィリップに家にあった往診道具一式の入った鞄を手渡していたのだ

そして、その鞄の中にネフェルのクスリが入っていたのだった。


「これをリエンダ王妃に、、、」そう言うと、フィリップはシュバルツ国王に薬を手渡した

しかし王は薬を受け取らず、フィリップに共にシュバルツ王国に戻って、王室専属の医師になってほしいと話した
しかし、フィリップはそれを断った。

自分にはやらねばならぬことがある、妻と娘をから助け出さなければいけないと、、、

それからシュバルツ国王はフィリップのこれまでの経緯とワイマール王国の現状を聞き、酷く心を痛め、そしてフィリップとワイマールの民の力になりたいと申し出た

フィリップとシュバルツ国王は共にシュバルツに戻り、リエンダの治療をフィリップが請け負った
そして、シュバルツ国王は2人の王子を交え、そフィリップの妻と娘をネペンテスから解放するための計画を練った

リーナと母リーゼを保護した後、ネフェルとの約束のシュバルツ軍をワイマールに向かわせ、ネペンテスを討つというのが大筋だが、これはワイマール国を恐怖政治から解放するための戦いでもある
ネペンテスを討った後には、ヘルトとアルトを代理国王を務めさせ、民主主義国家へと道を開いていきたいとの事だった