「み、は、る、ちゃーん!!
お昼ご飯食べよー!」
そう言って私をぎゅうーっと抱きしめるのは、幼稚園からずっと一緒にいる友達の1人である久野井 依知花(Kunoi ichika)だ。
「はいはい、分かったから離れてよー」
「うー…もう少しだけー」
依知花は背が小さく、下の方に二つ結びをし、おまけに目がぱっちり二重で可愛い、いわゆる天然キャラの持ち主だ。
しばらくぎゅうーっと抱きしめ終わったあと、私の隣の席に座ってお弁当を広げた。
一学期が始まり、今日で丁度一ヶ月が過ぎた。
クラスの人たちも、大体はわかるようにもなってきた。
「澪春ちゃんはさ、居た!?」
「な、何が!?誰が!?」
いつも唐突に質問が来る。
ご飯を大口で頬張る依知花は、もぐもぐちゃんと噛んで飲み込み、口を開いた。
「カッコイイなぁーって思った人ー!!」
…
…
「へ?」