冬汰があたしをデートに?
自分の耳を思わず疑ってしまう。
『ダメ?』
「うぅん。嬉しくてさ」
『じゃぁ、絵が完成したら…誘う』
絵が完成したら…。
これはもう、頑張らざるを得ない!!
絶対、いい作品になるように…
「うん。うん!」
『澪春がさっき言った行きたいところに行こ』
笑って頷くと冬汰は微笑んでくれた。
デートかぁぁぁー!!
俊稀と放課後に遊びに行くとかいうものは、デートじゃなくて寄り道だし。
夏祭りの件だって、あれもデートとかそういうものじゃなくて…近くだから誘ってくれた的なアレだと思うし。
つまり、デートとはなんだ!?
絵が完成したら、速攻でデートの下調べしなきゃだ。