「……俺も渡良瀬ちゃんの和服姿、見たかったなー…」


嬉しそうな顔で愛生ちゃんに会いに行った悠久を思い出すと、俺も渡良瀬ちゃんに会いたい気持ちが湧き上がってくる。


それに、俺の格好も渡良瀬ちゃんに見て欲しかったし……。


俺は自分の海賊のコスプレを見て短いため息をつく。


「戻るか……、ん…?」


頭に巻いた赤のバンダナを直しながら廊下を歩いていると、窓の前に立つ1人の姿が目に入った。