「椎名さんっ、袴姿ちょー似合ってるよ!」


「うんうん、めっちゃ可愛い!!」


「えへへ、ありがとー」


「……はぁ」


文化祭当日、クラスで支度を終えた愛生を女子のみんなが褒めている光景に、私は1人、ため息をつく。


雅美ちゃん達と買い出しに出掛けたあの祝日、私は愛生から雅美ちゃんとの間にあったことを聞いていた。


雅美ちゃんが、悠久先輩のことを好き。