名前を上げた2人は、一瞬驚いたように目をみはる。
実感してると、俺から見て明確に分かるのは滝原と萊先輩だ。
2人とも計算で動くぶん、直感のまま突き進む彰矢、塩岡、響先輩に比べて明らかに自分の成長を実感してる。
その分、見切りをつけようとするのも早いから、そこはうまく騙してやらないといけないけど。
「そんなことまで分かるんだ、監督」
「お前ほんとに気持ち悪いよな…」
「滝原、ケンカ売ってんのか?」
別メニュー組んでこてんぱんにしてやろうか…。やらねぇけど。
「そういえばさ、明日夏祭りだよな!」
「あー、そういえば」
「花火大会あるやつだよな?」
夏祭り…?
みんなには馴染みがあるらしい。花火大会があるってことはそれなりにデカい祭りなんだろうけど。