練習と休憩をうまく挟みながら、練習を続け、学校の開校時間ギリギリまで使った練習を終える頃には、全員が全員木陰でダウンしていた。

「しんどい…」

「腹減ったぁ…」

「○ック行きたい…」

「ヤメロ、吐く…」

思い思いの感想を口走っている選手たち。

途中で本当に吐いた野々村を除いて、全員がこの練習に付いてこれたのは正直嬉しい誤算だった。

それだけ、基礎体力が高いんだ。元々よく走るチームだとは思ってたけど、想像より体力はあったらしい。

思っていたより早いペースで次の段階を踏めるかもしれない。

「しばらく今日の練習を繰り返してもらう。クーリングは念入りにしてください」

「まじか…」

「あと、自分で走り込みとかしてる人がいるなら中断してください。少なくとも、この練習がしんどいと思ってるうちは、過剰なトレーニングになってしまうので」

「いや、ムリムリ。もう動きたくねぇ」