「ッ…ん?マネージャー、なんかドリンク薄くないか?」

「冷たければ何でもいいよ…」

「…?」

先にドリンクを口にした響先輩に対して、疲労困憊でぶっ倒れている萊先輩。

キャプテンは、響先輩と同じ感想を抱いたのか、違和感を表情に出していた。

「ドリンクはいつもと変わらないですよ。ただ、いつもより汗の量が尋常じゃないだけです」

「監督、さらっと言ってるけど、それ熱中症になるんじゃ…」

「だからこれ配ってんだよ」

へばっている人には強制的に口の中に入れてでも食べさせる。

塩分補給のタブレット。作り方は青葉に聞いた。

こんな時期から負荷をかける以上、オレは選手の健康状態も守らなきゃいけない。

これくらいの準備はするべきだろう。