「練習意欲が高いことは評価する。でもな、デタラメに練習重ねたって強くなるもんもならねぇんですよ」

「お、荻原…」

「全国、行くんだろ?…なら、オレの組んだ練習メニューには、従ってもらいますからね」

にっこり笑っただけなのに、誰も彼もみな、顔が引きつってやがる。

「あ、あの…。監督、冬の大会に出てもらう助っ人探しは…」

「大会?来年春まで出さねぇよ 」

「「「っえ!!?」」」

「もちろん、新1年4人は勧誘しないとなぁ。…助っ人なんて、今回限り。二度とこんな手は使わない」

「ちょっと待てよ、荻原!そんないきなり…」

「じゃあいつ切り替えるんだ!?仲良しごっこの部活じゃ、全国なんて絶対無理だ!今回運が良かっただけだと思え!!」