「はい、今日はここまで。お疲れさまでした」

「お、お疲れさま…でした」

「し、死ぬ…」

「…」

死屍累々。全員もれなくグランドで伸びてる。

やりすぎたかぁ。ま、ふざけてる奴には分からせねぇと。

「雪兎くん、鬼だね…」

「う、うん」

「え?いや、昨日全国行かせるって言っただろ。これぐらい当然」

言葉だけで終わらせるのはかっこわりぃし。せめて、こいつらが満足できる結果を残せるくらいにはしてやりてぇ。

「それに、こんなもんで伸びてる場合じゃないからな。お前らの基礎叩き直す」

「…おーす」

生返事かい。

先が思いやられる…。

「まぁ、ちゃんとストレッチしとけよ。体力はちゃんとついてくるから、そのうちさらっとこなせるようになる」

「マジで?俺やる!!」

こういうときの彰矢は前向きでいい。

彰矢の勢いに周りも前向きになる。そんな雰囲気に安心した。