「お二人さん、こんなとこでなにやってるの?」
にっこり。
満面の笑みを浮かべながらそう言うと、二人はあたしにわかるくらい大きくゴクリと喉を鳴らした。
「き、奇遇やなぁ! まさかお前らもおったとはなー、びっくりやわ。俺ら親睦を深めよーと思ってたまたまここでお茶しとってん。なー、高月くん?」
「は? なんで俺が滝川と親睦なんか」
「な!? お前アホなん?」
「バカにアホなんて言われたくないんだけど」
「だっ、誰がバカや!」
わー、またはじまった。
ずいぶんと見事な掛け合いですこと。
「そうじゃん。さっきコーヒー机に撒き散らして騒いでたの誰?」
「……っ、それは! お前のせえやろ!」
「勝手に人のせいにしないでくれる?」
「ちょっ、ちょっと、二人とも……」
……はぁ。
ちょっと気は乗らないけど。