いや、そんなまさか!
考えすぎ考えすぎ。
だって、あんなかわいい子が……!
……でも。
そもそも、何であんな質問してきたんだろ。
『梓先輩と滝川先輩って、付き合ってたりするんですか?』
こういうこと、後輩の子から言われたのは初めてだった。
今まで全部、ただの冷やかしだろうって思ってたけど……。
あ、あたしと怜佑って……本当に、他人から見たらそう見えるのかな?
「……」
ひゃーーーっ!
顔熱っ! 呼吸荒っ!
も〜やだ、何考えて──。
「おい、さっきから一人で何やっとんねん」
──ドキィッ!!
突然ズイッと目の前に現れた、ドアップの顔。
あたしは、一瞬にして精神世界から呼び戻された。
「ぶつぶつ何を言っとんか知らんけど。はよ帰んぞ?」
「う、うん……」
びっくりしたぁ。
もっと普通に声かけてくれたらいいのに。
……でも怜佑。
あたしのこと、ちゃんと待っててくれたんだよね。
なんか嬉しいかも……ん?
ちょっと待って。