「つーか、そんな嬉しいんか」


気を良くしてそう言うと、次に衝撃的な言葉が耳に届いた。


「だってこの子、怜佑に似てるでしょ?」

「……は?」


こっ……このくまと、俺が? 

似てる!?


「ちょお待てよ。どういうことや」


こっちはなんかヘンテコ顔しとんなーって思っとったんやけど?


「えー? ほらよく見てよ。この鋭い目とキリッとした眉毛……そっくりでしょう?」


あかん……ちゃんと欲しい理由聞いとくんやった。

そうとは知らず自分で買った俺、めっちゃ滑稽やん。


「これで寝る時まで怜佑と一緒だね」

「……っ」


あーもう。なんやねんコイツ。

なんでんな恥ずかしいことサラッと言いやがんねん。

可愛いヤツやなとか、浮かれてるカップルみたいなこと思ってもたやん。

……絶対言わんけど。


それやのに、自分がそういう発言したって全く気づいてへんとこがまた腹立つ。