「一緒に、遊んだりは?」

「それはないな。お互い家族で過ごす時間より友達とか恋人優先するし」

「なるほど……」

「遊んでたのはほんと小さいときだけかな。男女のキョウダイなんてどこもそんなもんじゃないかな」

「そうなの?」

「ああ。だからお前と来栖雅がベタベタしてるの見ると異様に見える」

「ベタベタっ……?」

「事情知らなかったら二人はデキてるとでも思っちゃいそう、俺」


兄とわたしが、できてる……?


「来栖雅、みんなが見てないとこではムッツリスケベだったりして。うらら、襲われたりしてない?」

「……っ、まさか、そんな」

「俺があいつだったら確実に我慢できないな。同じ年の女の子と一つ屋根の下で暮らして理性保つとか」


ガマン?

リセイ??


「お兄ちゃんは……わたしのこと、女の子としては見てないよ?」


あくまで兄にとってわたしは赤の他人であり。

ペット候補(?)であり。

また、オモチャ的な存在に違いない。


……そんなことを確信できる自分が悲しい。