『ごめん、ユイ。気づくのが遅くなって…』

心配そうに、ユリさんは私の顔を見た。

「大丈夫、熱には強い方だから。ごほっ…」

話してる途中に咳が止まらなくなった。

『ユイ!』

一生懸命、背中をさすられる。
やっと、咳が止まった。

「ごめんなさい、熱には強いけど、喉は弱いみたい。」

なるべく、心配かけないように、明るく言う。

『ユイちゃん、これも飲んどくといいよ。すぐには効かないかもだけど、少しずつ楽になる。』

「ありがとう、おじさん。」

『ユリくん、また明日連れておいで。』
『すみません、よろしくお願いします。』