ガチャン


慌ただしく、結人が入ってくる。



「……ハァハァ……はぁ



あーー焦ったーー。」



「お、おかえり。」


「うんただいま。」


結人は近づいてくると、私をギュッと抱きしめる。


「もう、くるなら連絡してよー。」


「ご、ごめん……」

結人は、息を切らしながら帰ってきた。

やましいことがあるから、なのだろうか。

見られたくないものがあるから、来るなら連絡しろって、言うのかな。



ぎゅっと抱き締めたあと、少し寂しそうな顔をして、


「ちょっと着替えてくるね。」



と、離れていった。

……いつも通り、っぽい?


ラフな格好に着替えた結人は少し、幼くなる。


そして、どかっとソファーに座った結人は不思議そうな顔をして言った。

「どうしたの?今まで、突然来ることなんてなかったのに。」

「あーうん。」


「ごはん、作ってるってわけでもなさそうだし、どうしたの?ほんと。」


「んー、、」

怖い、怖いんだ。

あれが、昨日のあれが本命で、お前なんか要らないって言われるのが。


でも、このもやもやしていらいらする気持ちはずっと持てやしないから、言ってすっきりするものなら……



もんもんと、昨日の2人がフラッシュバックしる。



結人はこちらをじーっと見つめてる。


これは、私が話し出すまで待っている……。


いつも喧嘩する時は私の話から聞こうとして、うまく話せない私を待ってくれるんだけど、今はそれが辛い。

いっそ、別れよって言ってくれれば……っ!











「あの、……わ、わ、別れ…たい」