翌日、私はある行動に出た。
会社を定時に上がり、結人の家へと向かった。
幸い、合鍵は持っているので勝手に上がり込む。
家でいたしてるんだとしたら、アレが減ってるか証拠があると踏んでの、家への突撃だ。
……まじか。
一つも減ってない、私のお泊まり用のものもしっかり目のつく場所に置いてある……。
んー?おかしい。
浮気じゃない?
なにか、見落としているのだろうか?
ブーブーブーブー
結人からだ。
「はい。もしもし。」
「あ、まき?もう家にいる?」
「う、うん。」
……嘘は言ってない。嘘は。
「そっか、今まきの家前に居るんだけど出てこれる?」
やばい、これは。
「ごめん、家に居ない」
「え、どういうこと?」
結人の声が、怒りを含む。
「あ、いや、そのー。」
「え?なに?何処にいるの?」
強くなる口調。
「ごめん、結人の家に居る。」