「つーか、何で俺まで一緒になって保健室出て行かなきゃいけねーんだよ」

「今さら?!」

「せっかくの昼休みだっつーのに保健室で寝れねーとか最悪だ……ってこと俺は体育館で寝てくるから、じゃーな」


隆臣はロータリーを渡り、体育館の方へと歩き出した。


「どんだけ昼寝好きだよ」


小さくなっていく背中にそう呟く。


「さてと、私も戻ろうかな」


階段を昇り、2年の階の廊下に差しかかった時だった。



「――え?篠宮くんが1年に告られてたの?!」


いつもなら誰が誰に告られようが、無く聞く耳なんて持たずにスルーしてしまうのに。


「しかも相手は超可愛い小動物系だった!」

「えーマジで?!」


彼女たちの会話に、この時は何故か反応してしまった。