……えっ?


「彼女だってきっと必死に恋愛してると思うし、遊ぶのにはちょうどいいなんて言い方よくないと思うよ」


篠宮くんの言葉に、私をネタにして笑っていた男子への怒りが鎮まる。


「何、お前。高城のこと女としてみてるわけ?」


そう笑う男子の中でただ一人、彼だけは真剣な顔をしていた。


「そういうことを言ってんじゃない。その人のことをよく知りもしないのに、軽々しく悪口叩くなって言ってんの。それに目に見えてないだけで、彼女にだって女の子らしい一面はちゃんとあると思うよ」


――どうしよう。

有り得ないぐらい嬉しい……


「ああっ!分かったって!環は本当に真面目だよな」

と彼に向かって男子達が言った。


「あ、高城さん」

ふと目が合い、篠宮くんがこっちに向かって歩いてきた。