「――お前さ、俺のオンナにならね?」

「……は?」


次また何かされたら、今度こそ拳で殴ってやろうかと思っていたあたしは、隆臣の言葉に拍子抜けした。


「オンナ? ……といいますと?」

「女っつったら女だろうがよ」

「――言っとくけど、数ある遊び相手の女になる気なんか、更々ない!」

「ちげぇから」


隆臣は私を壁際に迫り立てると、


「俺のモノになれって言ってんの」


壁に手を付け、真顔で私の顔を見下ろした。


「……へ?」


“俺のモノになれ”と言われ、さすがのあたしでも頭の中が真っ白になる。


それはつまり……、


「隆臣の彼女になるってこと?」

「ん」


隆臣はコクリと頷く。