誰が“男好き”よ。

別にそんなんじゃないっての!


「……あ」


ブツブツと文句を言いながら廊下を歩いていると、A組の前に篠宮くんの姿。


「そういやさ、D組の高城ってどう思う?」


げっ、私の話?

思わず人影に隠れる。


「高城のやつ、また男と別れたらしいぜ?教室で堂々と別れ話してたってさ。これで何人目だって感じ。どうせすぐ新しい男出来んだろ。男好きなんだし」

「あんな怖い女となんて絶対付き合いたくねーよ。可愛げがないっつーか、アイツが泣いてるとことか想像出来ねー」

「確かに!可愛い顔してんのに勿体ねーことしてると思わねぇ?まあ、スタイルいいから一度ヤってみたいとは思うけどさ」


~~っ、あいつ等!


「そんな風に言う事無いんじゃねーの?」