「相変わらずうるせー奴だな、チィは」
家の門を開けた時、後ろからそう言われて振り返ると、柴田枢(シバタ カナメ)が立っていた。
“チィ”なんて呼ぶヤツはコイツぐらいだ。
高校は別々だが近所だからよく顔を合わせる。
「もう高校生なんだからその呼び方やめてくれない?」
「どう呼ぼうが俺の勝手だろ。それに中学からずっとそう呼んでんだから、今さら変えれないし。つーか、この前連れてた年上の男はどうしたんだよ?」
次第に小さく消えていく篠宮くんの後ろ姿を見つめながら枢が聞く。
「人のことよく見てるね。アイツとは今日別れた」
そう言うと、“また?”という表情を浮かべた。
「本当にお前って男見る目ねぇのな!どうせまた浮気されたんだろ」
うっ……鋭いな。
「うるさいなあ。別に理由なんて関係ないでしょ」
「別れたばかりなのにすぐ新しい男かよ」
「アイツはただの同級生!」
「ふうん……?まっ、元気出せ!」
枢はそう言って私の頭をクシャクシャと撫でた。
家の門を開けた時、後ろからそう言われて振り返ると、柴田枢(シバタ カナメ)が立っていた。
“チィ”なんて呼ぶヤツはコイツぐらいだ。
高校は別々だが近所だからよく顔を合わせる。
「もう高校生なんだからその呼び方やめてくれない?」
「どう呼ぼうが俺の勝手だろ。それに中学からずっとそう呼んでんだから、今さら変えれないし。つーか、この前連れてた年上の男はどうしたんだよ?」
次第に小さく消えていく篠宮くんの後ろ姿を見つめながら枢が聞く。
「人のことよく見てるね。アイツとは今日別れた」
そう言うと、“また?”という表情を浮かべた。
「本当にお前って男見る目ねぇのな!どうせまた浮気されたんだろ」
うっ……鋭いな。
「うるさいなあ。別に理由なんて関係ないでしょ」
「別れたばかりなのにすぐ新しい男かよ」
「アイツはただの同級生!」
「ふうん……?まっ、元気出せ!」
枢はそう言って私の頭をクシャクシャと撫でた。