「高城さん」

「今度は何」


次は何を言われるのかと思っていると、彼の口から意外な言葉が飛び出した。


「俺さ、一度公園で寝てみたかったんだよね」

「……は?」

「しかも昨日夜更かししてあんま寝れてないんだ。今になって急に眠気が襲って来た。だから、10分経ったら起こして」


そう言って欠伸を一つ吐き、ベンチに寄り掛かったまま本当に寝てしまった。


あ、あり得ないっ。

いくら眠たいからって公園のベンチで普通寝る?!


“トンッ”

篠宮くんの頭が私の肩に傾き、ビクッと肩を揺らす。


「寝るの早ッ!」


彼の行動に驚きながら、私はその身体をしっかりと支えてる。