「篠宮くんじゃないのに、どうしてそんなことが言い切れるの?!」

「アイツの態度を見てれば分かる。お前を見る目が好きだって言ってんの。俺がお前に絡むとアイツはすぐに熱くなるしな」


声をあげて笑ってから、隆臣は突然私の頭をクシャっとさせた。


「ちょっ……何っ」


驚いて顔を上げると、隆臣は優しい顔で笑っていて驚きはさらに増えた。


「お前もだろ?千咲」

「……え?」

「千咲も篠宮のことが好きなんだろ?」

「――…」


何も答えられずに黙り込む。


「遠慮すんな。堂々と言え!」


隆臣は私の顎を持ち上げた。


「もう一度聞く。好きなんだよな?」

「……っ」


3度目の問いかけで、ようやく首を縦に振った。