「はあ……」

「――なあに不細工な面してんだ、お前は」


二人と別れ、トボトボと歩いていると、差し掛かった曲がり角のところで隆臣と出くわした。


「隆臣っ」


近くの自販機で買ったらしい缶ジュースを片手に、隆臣はその場に座り込んでいる。


「こんなところで何してんの?」

「別に何も?ただ学校に戻ろうとしたらお前らが門の前にいたから、時間潰してただけ」


潰してた、って堂々と来ればよかったのに。


「で?」


隆臣らしくないと思っていると、彼は質問を投げかけながら立ち上がった。

「で?って何が?」


「さっきのクルクル女、誰?」


……もしかしてハルちゃんのこと?

いくら髪の毛がクルクルしてるからって、その呼び方はどうかと思う。


「幼なじみの小春ちゃん。あたしはハルちゃんって呼んでるけど……ちなみに篠宮くんの幼なじみでもある」

「幼なじみ?お前と篠宮の? ……ふうん、そういうことか」


隆臣はフッと鼻で笑いながら、ひとり納得する。