“まさか!”
そんなことはないだろうと思いながら、向日葵の花飾りが付いたそのロケットペンダントを裏返す。
「……っ!」
そこには“Chisa”という名前が刻みこまれていた。
――やっぱり、そうだ。
「おじちゃん……これ、私のだよ」
「え?そうなのかい?じゃあ、ちょうど良かった」
少し錆びれていて薄汚いが、それは小さい頃に父親に買ってもらったお気に入りの物だった。
実家に遊びに行った帰り、首についていないことに気がついて思い切り泣いたのを覚えている。
小さい頃に失くしたものが、偶然にもこうやって手元に戻ってくるなんて……
こんな偶然ってあるんだろうか?
ううん、そんなことはどうでもいい。
気になるのはやっぱり、これをどうして篠宮くんが持っているかの方だ。
今図書室に行けば、まだ篠宮くんは居るかもしれない。
――でも……
「喧嘩した後だしな」
今は顔を合わせづらい。
「また今度にしよう」
校舎をじっと見上げながら、それをギュッと握りしめた。
そんなことはないだろうと思いながら、向日葵の花飾りが付いたそのロケットペンダントを裏返す。
「……っ!」
そこには“Chisa”という名前が刻みこまれていた。
――やっぱり、そうだ。
「おじちゃん……これ、私のだよ」
「え?そうなのかい?じゃあ、ちょうど良かった」
少し錆びれていて薄汚いが、それは小さい頃に父親に買ってもらったお気に入りの物だった。
実家に遊びに行った帰り、首についていないことに気がついて思い切り泣いたのを覚えている。
小さい頃に失くしたものが、偶然にもこうやって手元に戻ってくるなんて……
こんな偶然ってあるんだろうか?
ううん、そんなことはどうでもいい。
気になるのはやっぱり、これをどうして篠宮くんが持っているかの方だ。
今図書室に行けば、まだ篠宮くんは居るかもしれない。
――でも……
「喧嘩した後だしな」
今は顔を合わせづらい。
「また今度にしよう」
校舎をじっと見上げながら、それをギュッと握りしめた。