「失恋したなら、俺なんかどう?すぐに忘れさせてあげるよ?」


チャラいしウザい。

失恋の傷も癒えてないのに、そんな簡単に次行けるかっつーの!

ましてやお互いのことも知らないのに、よく軽々と言えるわね!

それにコイツ、絶対付き合いたいなんて思ってない。

その目先を顔から胸元に移動させるってことは、絶対に身体だけが目当てに決まってる。


「別に傷ついてもないし、忘れさせてもらわなくて結構ですから」


そう言って席を立ちあがると、荷物を持って店を飛び出した。


だから、合コンなんて来たくなかったんだ!

さっきのアイツみたいに、性欲の塊しか集まらないんだもん。


「待ってよ」

怜二が追いかけてくる。

アンタから逃げたくて飛び出したのに追いかけてこないで。