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「はあ……何日かければ全部終わるのよ」


篠宮くんから課せられたノルマをこなそうと、一時限目の授業から教師の目を盗んで問題を解いているが、全然捗らない。


いや、捗らないのではなくて正確には“分からない”のだ。

考えようとすればする程、頭の中が混乱していって考える気すらなくなっていた。


「息抜きしな、はいコレ」

「うわーサンキュー里乃っ」


まだひんやりと冷たいジュースの差し入れを有難く受け取ると、すぐ様ストローを指して一気に飲み干す。


「千咲が熱心に勉強してる姿見てると、今夜は雷でも落ちるんじゃないかって思うよ」

「それ、妹にも似たようなこと言われた」

「ははっ、じゃあガチで落ちるかもね」

と里乃は椅子を引いて、その場に座る。


「つーかアンタ、これぐらいのレベルもすぐ解けない様じゃ本当に期末ヤバいんじゃないの?」

「そんなこと言ったって分からないもんは分からないんだよ」

「授業をちゃんと聞いてたらすぐ解けるじゃん」


その授業をまともに受けていなかったからこうして悩んでいるんでしょうが。