あたしが目を覚ますと目の前によしくんの顔があった。 「沙織?起きたか?」 優しい声であたしに問いかけたのはよしくんではなく桜だった。 「よしくんは?」 「大丈夫。もう来るから。痛いとこはないか?」 桜は優しい声であたしを落ち着かせた。 「大丈夫。」 「…あいつは警察に傷害罪で逮捕された。…沙織も事情聴取があるから。」 「…そっか。わかった。ありがとう。」