兄が施設に再び来たのは、私を引き取るためだった。 この時の兄は大学2年で落ち着いてきたので私を引き取りたいという。 経済的にも安定していて、引き取ってくれた家族も了承している。 金銭的な援助もしてくれるらしい。 との事だった。 美夜子さんは、困った顔をしながら私に「那月ちゃんはどうしたい?」と聞いてきた。 私の答えは決まっていた。