「電車の中でまた「そいつ」に会った時の対処法、考えとかなな!」
「対処法…極力、視界に入れない様にします」
「中学生か!!」
わあ…自分って、相変わらず変わってない…
自らで地雷をつくって、自分でわざと踏んだ感じだ。
何気にショックを受けていた。
多分、今、頭上を見たら、岩肌の『ガーン』っていうやつがある様な気がする。
とにかく、プチ会議な雰囲気の中で、2つのことが決定した。
1つは、遅い時間の電車には、乗らないこと。
「残業した時に―」と後から自分が話したことから、角野先輩が推定した。
8時以降は特に危険だ、と。
もう一つは、残業をやむを得ない時には、誰かと一緒に帰ってもらう。
または、別の交通機関を利用する。
何やったら、俺が送る!と先輩は言ってくれたが、駅4つ分はさすがに申し訳なくて、気が引けた。
あとは、何となく、自宅を知られたくないから。
これは、秘密です。