愛してほしい人に愛されず、片思いし続けるのは辛いよ。それに、昔みたいに夢って呼んでくれた唯野くんにも申し訳無い。私がこんな汚れた体になってしまったんだって知ったらまた嫌われちゃう。夢と呼ばなければ良かったって後悔させちゃう。

「考えすぎなんだよ、お前は」

色んな事を考えすぎていっぱいいっぱいになっている私に呆れたように優しく笑いかける柏崎先生。やめてください。そんな笑顔、私に向けないで。
立場上、愛していても隠さなければいけないんだと思ってしまう。好きでも生徒の内の一人だと言わなければいけないだけなんだと、本当は愛してくれているんじゃないかと期待してしまう。期待して、また甘えたくなってしまう。
治さなければいけないって分かっているの。こんな汚れた私に甘えられて喜んでくれる人なんているはずないから。だから、柏崎先生に甘えるのもやめなくちゃって。一人で生きられるようにならなくちゃって分かっているのに。