柏崎先生も私も出たくはなかったけれど、出ないわけにはいかなかった。市民ホールのイベントに呼ばれたり、お祭りのステージに立たされたりした時は3曲くらいやってライブは終了。けれど、今回は3曲じゃ済まされない。20分以上のライブをした事のない四人に一時間全てを押し付けるのは無謀にも程がある。同情でも何でも良いから腹を括るしかなかった。

「あの、二人にも参加してもらえるのならライブバトル形式でやってみたいのですが・・・」

話の行方をずっと伺っていた津田くんが片手を上げて提案してくれた。けれど、ライブバトル形式でってどういう事なんだろう。ダンスバトルみたいに交代で演奏していくというのは知っているけれど、誰が誰と組むとかってどうやって決めるのだろう。

「あー、交代に演奏していくあれ。良いんじゃない?面白そうだし僕はさんせーかな」