そう言えばあの男の人、生きるか死ぬかの境い目にいるって言ってたなぁ。神社によってお詣りさせてもらおう。生きられますように、早く元気になりますように。自己満足でも良いから私の問題に巻き込んでしまった償いをさせてもらわなきゃ。

「神社・・・、寄って頂いても良いですか?」

柏崎先生は何かを悟った様子。たぶん、私がしたい事を感付いてくれたんだと思う。柏崎先生は凄い。私の事を何でも分かってしまうんだ。
この恋心にも気付いているのかな。もしそうなら私の恋はこのまま叶わないで終わってしまう。だって両思いならもう伝えてくれているはずでしょう。でも、言われた事はない。
ナンパなどから助けてくれる時に俺の女だと言ってくれるけれど、追い払うために吐く嘘。私を助けるための口から出任せなんだ。直接、私を好きだと言ってくれた事はない。私を異性として愛していると言ってくれた事はない。