「あの・・・っ!あっ、ごめっ、なさ・・・っ!」

皆の許へ行こうとすると、知らない男の人たちにぶつかってしまった。どうしよう。凄く怖い。足がすくんで、体が震えて腰に力が入らなくなってきた。

「結構可愛くね?」

「めっちゃスタイル良いじゃん」

立っているのがやっとで助けを呼ぶ事も走って逃げる事も出来なかった。誰か、誰でも良いから気付いて。私を助けて。心の中で叫ぶ事しか出来なかった。誰か、誰かって願う事しか出来なかった。
そんな私を好都合とでも言うように肩に手を回して体を密着させる男の人たち。何を喋っているのかなんて分かるわけなかった。焦って何とか声を出そうとしても恐怖で息すら詰まっていた。どこかへ連れていこうとする男の人たちに勝てるはずのない力で抵抗するしかなかった。