逃れようと必死に抵抗しても押し付けられて終わりだった。何もかも嫌になった状態で迎えた高校の入学式。寮付きの高校を合格していたため、兄や義父からの恐怖も無くなる。やっと解放される。そう思っていたのにそこの先生からも無理矢理制服を脱がされ、腰を振られた。
興奮していないからひどく痛くて、死にたいくらいの屈辱だった。このままでは本当に死んでしまう。そう思った私は母に頼み込んで唯一の私の味方、祖父母の家に居候させてもらえる事になった。
二人がいれば私は守られる。そんな根拠のない絶対的な自信を持ったまま、高校2年の夏に祖父母の家へ引っ越した。そして、その町の小さな高校に転入したんだ。

「おじいちゃん!おばあちゃん!久しぶり!」

笑いかけてくれる二人には居候させてほしい本当の理由を話していない。話せる訳がない。そんな汚れた過去を大好きな二人に話して絶望されたくない。誰にも話せない。