私はこの生涯を終えても構わないと思うの。私みたいな汚れた人間の命より、犯罪を犯したとしても嘆き悲しんで反省した人間の命の方が大切だと思うの。汚れた私なんかより、幸せになろうと苦労してきた人間が生きていた方が良いと思うの。
命の重さや人生の価値なんて無いし、想像して比べる物ではない事も分かってる。でも、私なんかよりあの人が生きている価値があると思う。誰に愛されているのかも分からない自己中心的な私が生きているより、旦那さんに愛されている事を知っていながら柏崎先生を愛してしまったあの人が生きている方が世の中のためになるんじゃないのかな。

「死んでも良いなんて考えるなよ」

死んでも良いなんて思ってない。いや、聞こえ方によっては思っているように思われるのかな。死んでも良い、死にたいなんて自分の死を軽く受け止めている訳ではない。そんな簡単に死にたいと言えるほど、私は強くない。でも、どうしても比べてしまう。