最近は男の人であると見る事が無くなってしまった。だから、この町に来てすぐの事を思い出してしまって余計に怖く感じてしまったのかもしれない。

「ちょっと!弟の恋の邪魔しない!」

何かを感じ取ったように次女のお姉さんは柏崎先生を私から離そうとしてくれていた二人のお姉さんを部屋から引きずり出した。そして、閉められた扉の向こうで姉妹の喧嘩する声が聞こえてきた。

「せん・・・り・・・っ!?わっ、悪い!!何でおまっ!・・・!?」

突然、柏崎先生はテンパり出した。やっぱり夢だったんだ。ただの寝言だったんだ。本当に私の事を愛してくれていた訳ではないんだ。
状況を掴めていない柏崎先生に今までにあった事を説明した。誰かと勘違いして抱き締められてそこにお姉さんたちが来たと伝えただけ。好きなんて言われていないと心の中で言い聞かせた。