「告白されたって言ってたけど付き合うの?ていうかどこの誰?学年は?学校は?俺の知ってるやつ?身長は俺より高いわけ?成績はどう?勿論俺よりいいんだよね?運動神経も気になるからとりあえずこの間の体力テストの結果用紙コピーしてもらえる?つーか、紗和はそいつのことが好きなわけ?仮に好きだとして、どこが?俺以上にいい男なわけ?それならどこらへんが?出来れば100以上はあげて欲しいんだけど、それでも納得出来ない場合は俺がそいつに直談判で」





「ちょ、え、千晶くん文字数」



矢継ぎ早に質問をぶん投げてくる千晶くんについていけない私。




「ちょ、ちょっと、質問の数を減らしてもらえますか」




「うん。じゃあ、まず一つめ」




「は、はい」




「なんで俺にいちいち報告すんの?」




「なんでって、それは…」





なにか一つでも千晶くんに勝ちたくて、悔しがってほしくて。



それでちょっとだけ、寂しいって思って欲しくて。




「次、二つめ。逆に俺が彼女できたって報告しにきたら、どう思う?」




「……」




千晶くんに、彼女。




一番身近で一番有り得そうな事件だけど、今まで考えたことなかったや。




付き合うってことは、千晶くんが私以外の女の子と登下校したり、スクバ持ってあげたり、こうやって膝枕されたりするってこと。




そうなるってことは、勿論こうして私といる時間は減るわけで。