くそ。なんなんだ、この可愛すぎる生き物は。
「ねぇ、紗和。もしかして俺のことめっちゃ好き？」
「めっちゃ、すき」
泣いてるせいなのか、はたまた照れているのか。
真っ赤になった顔も愛しくて、思わず頬が緩む。
「可愛い、紗和」
「もう、馬鹿にしないでっ」
「してないしてない。してないから、抱きしめてもいい？」
「…すきって言ってくれたら、いいよ」
鈍感で、あざとい俺の彼女。
こうして無意識のうちに俺をときめかせる、問題児。
本当に手に負えないくらい、可愛くて。
「……好きだよ、紗和」
「っ」
「大好き。ほんとに、すき」
「っ、も、もういい！」
「なんで？俺まだ言い足りない。今日で倍くらいまた好きになったし」
「程々！程々がいいよ程々がっ！」
痛いくらいに抱きしめて、首筋に顔を埋めて囁くと返ってくる反応にまた積もる恋心。
