まだ寒さの厳しい2月某日
一人の青年は部屋のベッドでこうつぶやいた

「はぁ…退屈だなぁ。彼女には振られるし、毎日学校に行ってバイトしてるだけの生活ってこんなに退屈なんだな」

と、冒頭からいきなりため息をついているこの男の名は森山優太
退屈な大学二年生を謳歌している二十歳の青年

優太「だいたい、ちょっとバイトの愚痴を話してたくらいで「重い…私には無理」って…そりゃないよ」

「あーぁ、出会いを求めようにもバイト先は男ばかりだし、合コンも上手くいかないし。つーか、相手の女が変なやつばかりなんだよ。まったく、隆のやつももっとまともな合コンセッティングしてくれよな」

「このまま彼女ができなかったらどうしよ。そもそも、出会いすらままならない現状じゃ彼女なんて夢のまた夢では!?」

「はぁ…。俺、ため息ばっかついてんな。テレビでも見るか」ポチッ

コマーシャル(あ〜ん、彼氏が欲し〜!)
      (だったら、これやってみたら?)
      (何なに!?合コン?)
      (違うよ〜アプリだよ!私、これで彼氏見つけちゃったんだぁ///)
      (マジ?私もやってみよっかな!)
      〜恋人探しは「グッドマッチ」!〜

優太「……くだらねぇCM…。こんなんでまともな恋人なんかできるかよ」

「あー、でも出会いが全くないなら遊び半分でやってみるのもあり、かな?試しにインストールしてみっか」

「グッドマッチ、と。あったあった、これをインストールしたらいいんだな」

〜アプリ画面〜
(顔写真を登録してください)

優太「ゲッ!これ、顔写真も必要なのかよ。身バレとかしないかな…。まぁいいや奇跡の一枚でも載せとくか」

「よし、プロフも登録したし使ってみよう。へぇ〜趣味とか好きなジャンルで気の合う人を見つけていくんだ。ま、とりあえずテキトーにイイね!していくか」

こうして、優太は期待もそこそこに出会い系を始めた