お姉ちゃんが言った「なんとかする」は
私から達彦を離すことだった
そして、私から達彦を離すことができた
「でも、楓は俺のところへ戻るどころか、実家を出てしまった。どこに住んでるとかわからず、流石に会社に行くわけにもいかず…だから、詩織のそばにいて、笹倉の人から楓の情報を聞けばいい、と思った…けど、何も情報がないまま何年も経っていたよ」
気がつけば、大きな公園に来ていた
人通りもあり
夜道もそれなりに歩けそうだ
健ちゃんはベンチに座り
私を見て話し出した
「俺が愛してるのは楓なんだ。どんな手を使っても手に入れたかった」
『だからって、お姉ちゃんを使っていいわけじゃないし、妊娠させておいて責任とらないのは無責任すぎる』