「楓先輩、話があります。電話出来ますか?」
夕食を作り終え
寝室のベッドに座りながら
クローゼットと時計を何度も見ていた時
里奈からメールが届いた
話?なんだろう、と
里奈に電話をかけると
いつも元気な里奈が今日は大人しい
「先輩…、私、聞いてしまったんです」
『ん?何を?』
あまりにも元気がない里奈に
心配になりつつも
もしかしたら
いつもの恋話てかかな?と
愚痴でも聞かされるんだと思っていた
「私、あれから何度かあの店に顔を出してるんですよ、何か手がかりを掴めたらって」
あの店とは
亮平さんの行きつけだった
姉と亮平さんが会った店
「そしたら、なんと、新情報ですよ」