思えば私は亮平さんのことを何も知らない
周先生とのことも
今回のことがなければ知らないままだったかも
『そういえば、周先生が今度彼女さんを紹介してくれるって言ってくれたんだ。いつだろう』
話題を変えるために
周先生の事を話したら
横で肘をつきながら怪しい眼差しで見てきた
「周といつから?前から思ってたけど、仲良すぎじゃねぇ?社員と医者の関係じゃねえだろ」
『へ?仲良すぎって…。確かに良くしてくれてるよ。でもそれはちがうよ』
へぇー、と
私の髪の毛を摘みながら聞いている
『まさか疑ってる?』
「別に」
『納得いっていない顔してる』
「気のせいだ」
要するに
私と周先生の関係を疑っているわけだ