亮平さんが言いにくそうに口をひらいた



「あれは…確かにホテルに入った」




み、認めた?
まさか、本当に?

…ショック




「あれは裏どり。一人で入るのも抵抗あったから、まとわりついていたアイツを使ったまで。部屋には入ってない。受付だけ」




その言葉にチラッと亮平さんを見る
私の不安はまっすぐ私の目を見て話す
真剣な眼差しに自然となくなっていく



『わかった、信じる』



私にはそれしかない
多分、この頬の痛みも
何もなかったっていう証拠だと思う




私の言葉にホッとしたのか
腫れていない方の頬に触れてきた



「本当にごめん、傷つけさせないつもりが最後の最後にツメが甘かった…」