それを察したのか
亮平さんはちがうぞ、と説明をし始めた
「俺は別にやり直そうとか、そういう言葉は使っていないんだ。ただちかづいただけ。飯に行ったりとか、送ったりとか…いや、本当に何もないし、指一本触れていないぞっ!楓を裏切ることは、本当に何もしていない!」
必死に言い訳をしている亮平さんが
なんだか可愛く思えてしまう
『…でも、ラブホテルから出てくるの、見たって…』
里奈が見たと言っていたアレ
今までの経緯から
ちがうと思うけど
亮平さんの口からきちんと聞きたい気持ちと
少しだけ困らせたい気持ちも出てきた
「あ、あれは…、」
困った顔をした亮平さんに
えっ、と不安がよぎる