時は同じ頃、薄汚れた暗い倉庫内。
そこには五人の少女が監禁されていた。
「私たち……帰れないのかな……?」
それはふと零れた言葉だった。
しかし、それを聞いた少女たちは目に涙を浮かべる。
すると、鍵の開く音がした。
全員、出してもらえるのではという希望を抱き、ドアに近付く。
だがそんなことはなく、新しい仲間が増えただけであった。
「早く入れ!」
男の叫び声に、皆体が強ばった。
そして新しい仲間は、乱暴に背中を押されたため、バランスを崩しかけた。
「大人しくしとけよ」
男はそれだけ言って、また鍵を閉めた。
自然と、全員は新しく誘拐された彼女に視線を向ける。
その少女は前で手首を縛られているだけでなく、目隠しまでされている。
「えっと……大丈夫?」
先ほど皆を不安にさせた少女が、彼女に尋ねる。
「それはあたしのセリフだ」